意見交換会に参加して  11月19日:追記22日

南八甲田登山道問題・意見交換会は、応募方式であったが、50人ほぼ満席であった。行政機関からは、主催の環境省東北地区自然保護事務所、東北森林管理局青森分局、青森県、青森市、十和田湖町が出席した。報道機関もNHKはじめ新聞・TV数社が取材した。取材の結果は、NHKは当日18:45のニュースで放映、東奥日報は本日朝刊に掲載した。

以下の写真は、NHK18:45ニュースよりキャプチャー
NHKニュースより NHKニュースより
NHKニュースより  NHKニュースより

01    さまざまな意見が

様々な意見が交わされた。早急な原状回復必要論からボランテイア刈り払い歓迎論まで。当然のごとく、意見は最後まで平行線をたどった。
先に紹介した東奥日報朝刊が、珍しくも偏向の少ないほぼ妥当な纏めをしている。
思うに、当ホームページにメールで寄せられた意見が概して厳しく、意見交換会でのそれは、ボランテイアに感謝するという穏便な意見が多いのは、参加者の多くが地元登山愛好者であったことによるものであろうか。
東奥Web掲載の南八甲田の刈り払いめぐり論議(前掲の記事をhtml化したもの)

02    マスメディアの限界

NHKTVニュースを見て感じたのは、短時間の放送で事実を伝えるのは、実際不可能なのではないかという、その場に居合わせたニュース報道に感じる歯がゆさであった。
あの放送から受ける印象は、ボランテイア氏の一方的な違法行為であって、支障木除去とも言える善意の行為は微塵もくみ取れないと感じた。
相殺すればむしろ善行を評価されてよいと思える一市民の行為に、全く配慮を欠いているのは、如何なものであろうか?
事実、発言者の多くが感謝の弁を述べていたのであり、発言する機会を持たなかった参加者の中にも同意する人は多いことと思う。新聞報道に到っては、その背景を省みることもなく、その違法性の告発にのみ終始したのである。当然の如くそれにつづいたのが一般県民の非難の声であった。これでは、健全な発想に基づく善意の行為が青森県に育つはずもない。

03    公聴会のあり方

意見が錯綜すると予想されたにも関わらず、討議時間が2時間ではあまりにも短い。
しかも特定の発言が長々とつづくので、大方はご意見拝聴に回ってしまった。
「現状における当局の見解もオーソライズされた形で出す」、「事前にアンケートで問題を整理し」議事をすすめるなど配慮が必要と感じた。

04    ネットの有効性

上記の欠陥を補う意味でも、ホームページとうネット上ので事前に、「管理計画」など一定の資料を提示し意見交換を行うのは、かなり有効である。近い将来急速なその普及を考えたとき、今からそうした対策を念頭に置くことは広く意見を聴取する上できわめて重要である。

05    まとめてみれば

意見交換会でも述べたが、問題の登山路は、次の車道規格の道路上に開通しているという特殊性である。既に刈り払われた箇所の早急な原状回復よりも、むしろ洗掘箇所の復旧こそ急ぐべきではなかろうか。刈り払いは、手続き上違法ではあったにしても、支障木処理の性格を持つことも見逃してはならない。

昭和8、9年に開削されたる「酸ケ湯大鰐線」と称する十和田観光道


 意見交換会は、国立公園問題に限らず、官民一体となって協力し解決すべき問題には有効だと思う。そういう意味で、環境省の意図は、二歩前進と評価されてよいと思う。今後の開催希望が多く出されたのもその評価と期待によるものであろう。
今回の発端となった新聞報道のあり方、歩道の刈払いとともに大切な景観保持の為の人為等々、討議すべき問題は山積している。
今後開催されるであろう、より充実した意見交換会開催に期待している。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・以上 文責 棟方啓爾


    関  連  情  報  

■    南八甲田登山路関連は、次の通り掲載、参照されたい。
南八甲田登山路問題。   :平成13年10月31日
読者の声 南八甲田登山路はこれでよいのか  :平成13年11月17日現在 18通。
報道された「湿原につづく間道」は新設か  :平成13年11月10日
提案 南八甲田登山路をどうするか  :平成13年11月16日
個人の善意を大切に育てよう。南八甲田登山道問題の纏め。 11月22日

■    この種環境問題に関する地元報道機関の在り方について。
この問題について、 環境ジャーナリストの会・会長岡島成行氏にコメントをお願い(11日)しているが、目下(22日)無音である。
岡島成行氏は、読売新聞解説部次長、青森大学大学院教授でもある。