天上の光景を描く__________昆野清一の作品
光の雅歌又は心鬼無形 1996 油彩 20号

「光の雅歌」又は「心鬼無形」 1996 油彩 20号写真加藤和長(日本広告写真家協会会員)

昆野さんは、聖なるものが、あるいはそれを囲む精霊たちが,自由に飛期する天上をすばらしく描いている。具象的なすがたや形はなにひとつ描いていない。その意味では、抽象画と呼ぶべきであろう。しかし、これほどに天上のありさまを、天上の光を、天上の香りを描いた作品はないと私は思う。それはちょうど、ヨーロッパ中世の人びとが発明したステンドグラスによって、天国に満ちみちている光そのものを具体的に表現しようとしたのと同じである。
 昆野さんは繊細な心を抱いたまま、戦時下には一人の兵士として生き、戦後は一時、孤独な生活を試み、 50歳を迎えるころには洗礼を受けてカトリック信者になっている。その間、何回もの人生の壁にぶち当たり、その開けにくいドアをこじ開けながら生き抜き、絵が描けなくなった時期を越えながら、現在に至っている。現在の作品は、そういう昆野さんの人生そのものから生まれてきた「天上」のすがたにちがいないのだ。昆野さんこそは、わが国で唯一の抽象的宗教画家だと私は高く評価しているのである。
    秋田県立近代美術館館長
   成城大学名誉教授
                        田中日佐夫


Seiichi Konno's works profoundly capture theHeavens where sacredness and the Holy spiritssurrounding it are flying freely. Interestingly, onecannot see any concrete figures in his paintings.In that sense, we could call his paintings abstract,yet I feel no other painter has ever expressed thelight, the fragrance, indeed the overall essence ofHeaven, as well as Konno.Just as the MiddleAgeEuropeans invented stained glass to express thelight suffusing heaven, his works convey the samecharacter and ingenuity.
Konno, while keeping his delicate heart, survivedas a soldier during the war, and attempted a soli-tary life for a time after its conclusion. He wasbaptized a Catholic when he was near 50.Throughout these experiences, he encounteredmany hardships, living through them by striving toopen the difficult doors, overcame the periodwhen he was unable to paint, and finally reachedthe point he has now. I believe that his paintingsare nothing less than the expression of the stateof Heaven, an expression that is truly the resultof his unique life. I give my high evaluation to Kon-no as the sole abstract religious painter in Japan.

The Director of TheAkita Museum of ModernArt
The Emeritus Professor, Seijo University
                            Hisao Tanaka



昆野清一 プロフィール
1921年青森県八戸市生れ。 1943年中央大学法科卒業。小学校5年時から油絵を始め、それが画業への道と繋がる。1955年から59年まで4回個展。その後発表をやめ寡黙な制作三昧の生活に入る。終始無所属を貫き、故郷のアトリエに腰を据えて制作に没頭する異色の抽象画家。カトリック者であることが深く作風を支え続ける。1995年7月に画業の概要と現在、 96年8月「溯源画巻」を中心にその画業の特質をそれぞれNHKがテレビ放映。
「日本美術家事典」 2002年度版より抜粋。(●もっと詳しく

Born in Hachinohe、Aomori, in 1921. Graduat-ed from the Department of Law, Chuo Uni-versity in 1943. Began oil painting when hewas in the 5th grade of elementary school.Held four personal exhibitions between 1955and 1959. Thereafter ceased exhibiting andhas simply enjoyed production at his studio inHachinohe. A unique abstract painter not affil-iated with any school of painting, his Catholi-cism profoundly influences his style. NHK fea-tured Konno's life as a painter in 1995 andthe characteristics of his works in 1996.
*Extracted from the Encyclopedia ofJapanese artists 2002.




小屏風作品1992水彩151.5×57.0cm
小屏風作品
1992水彩151.5×57.0cm

高原の小さなシンフォニー219  草原での無為の歌 1991 油彩(ボール紙) SM
高原の小さなシンフォニー219
草原での無為の歌 1991油彩(ボール紙)SM

高原の小さなシンフォニー190  冬によぶ声 1991 ポリマー水彩 SM
高原の小さなシンフォニー190
冬によぶ声 1991ポリマー水彩SM

そらの教室 2002 油彩 F6
そらの教室 2002 油彩 F6

マリアへの祈り 1998 パステル 
マリアへの祈り 1998 パステル 

無題
無題

オフィス&ギャラリーコンノ
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[光の雅歌]を含めて全ての絵図は、クリックすると大きいサイズでご覧になれます。




    <紹介に当たって>      

 地方紙に紹介された作品は、白黒写真でしたが、一見して豊かな色彩を感じさせるものでした。
雨の日(10/26)、東京渋谷のギャラリーで初めて見た作品は、驚くほど想像に近いものでした。
そこには天空を思わせる音と光が織りなしており、いつまでも側に居たいと感じておりました。
 ところが、これだけの郷土の画家とその作品が、まったくネット検索に掛からないのでした。
優れた油彩作品をWebで紹介するのは、マチエールの表現など自ずと限界がありましょう。
「『光の雅歌』又は『心鬼無形』」についても、その再現には腐心したつもりですが、それにしても自分の無力を強く感じた次第でした。しかしWebを通して多くの方々に昆野清一作品とそのギャラリーを紹介したい一念で公開をお願いしておりました。長男の響一さんがホームページを開設されるまで掲載できればと思っておるところです。公開に先立ち響一さんには種々ご協力いただき感謝いたしております。
 Explorerで見るようパンフレットを元にレイアウトしましたので、Netscapeでは、見苦しくなる問題などが残っております。ご意見をお伺いする中で、訂正・追記・更新を考えております。

________________________2002.11.16. 青森の自然 棟方啓爾